豊葦原瑞穂国は米の国であった、 長いこと米は財であった、 小身の武士も扶持米といいう、 現物支給の財があるから、 すぐに換金し、 年々の暮らしに供せた、 米は日本人の主食であるかぎり、 日本で充分の自給が可能なかぎり、 日本の財でありえた、 それが潰えていった経過を、 ここで述べても始まらない、 中高年層は、 米をまだ主食と思っているかもしれない、 若い層の主食はとっくに多様化しており、 ご飯は、パン、パスタなどと並列しており、 そのときの好みで選ばれているに過ぎない、 工業立国の道をひたすら歩んできた以上、 すべての食物の自給率は当然低下する、 農地は工場にして工業製品をどんどん輸出し、 食は安価な外国の食料を輸入してすませたほうが、 効率がよい、 米だけはそうしなかった、 日本人にとって不滅の主食であり、 何よりの財であるという幻想のとりこになり、 国策食品として保護されてきた、 だから、米だけはいつも足り、 余るのが解っていても作るから、 古米古々米の処分に困る、 外国産の米はまずい、 のだろうか、 西友ストアが中国産米を売り始めた、 高い関税というハードルがあるのに、 同社が売っている国産米の3割安で、 味も遜色ないという、 米の市場開放がなされていないのに、 すでに負けている、 外食産業でも外国産米は、 まずまずの評判で、 じわりじわりと広がりつつある、 要するに日本の米は、 資本主義社会の自由市場では、 生き延びられないのである、 いずれ米は市場開放に向かう、 初めは日本にとっていい条件付きの、 市場開放になろう、 しかし、不平等条約はいずれ是正される、 そのとき、日本の米は特化されて、 超高級品として今治のタオルのように、 生き残れるだろうか、 僕にはもう1つの道が見える、 日本の農家が米作りに適し、 コストが安くすむ外国に進出し、 優れた技術と品質の裏づけされた、 外国産日本米をどんどん作り、 日本への供給はもとより、 世界の各地へ輸出することである、 そして、米を主食の1つとして、 摂取する国々増やすことである。
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