劣等感は自らが創りだした負の幻想に過ぎず、とらわれるたびに /ブログ/読み聞かせ劇場

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志茂田景樹-カゲキ隊長のブログ No.209 2012年3月26日 掲載分
 

劣等感は自らが創りだした負の幻想に過ぎず、
とらわれるたびに増殖させてきただけのこと

僕には劣等感がいくつもあった、
今も2つ3つはある、
でも、小さな劣等感だから気にしない、
劣等感は感受性の正常細胞が、
がん細胞に転じたようなもの、
そんなのしょっちゅう生まれて、
しょっちゅう免疫細胞の餌食になっている、
劣等感も同じで、
小さなものはほっといていい、
消えたり表れたりしてね、
逆に負けん気を掻き立てられたりして、
プラスになることが多い、
だけど、
増殖させて手に負えなくさせちゃ駄目だ、
そういう劣等感をいくつも持っていたけどね、
負の幻想なんだから醒めりゃいいか、
そこに気づいてから正になっていった、
1つ、例をあげて説明しようか、
僕は5歳のときに耳を悪くし、
やや難聴になった、
音感を養えず音痴になった、
それが引け目で、
音楽の実技のある日は、
朝から体調が悪くなり、
学校を休んだ、
でも、次の音楽の授業のとき、
休んだものは歌わせられる、
声が出ないんだよ、
やっと振り絞っても蚊の鳴くような声で、
音程もない、
なんだありゃ、とみんなぽかんと見ている、
もういいよと先生に解放され、
自分の机に戻るときの惨めさったらなかった、
高校で音楽が選択科目になったときは、
ほんと嬉しかった、
社会に出てからね、
カラオケという天敵が出現し、
僕は戦々恐々の日々を味わった、
得意先の接待というと、
飲んだあとはカラオケだもの、
むろん僕はパスした、
でも、何度もパスすると上司に呼ばれ、
「大事なお得意を接待しているのに、
なぜ歌わない。座がしらけるじゃないか」
と、こっぴどく叱られた、
別のときに、
番が回ってきて、
獄門首になるつもりで、
ステージに上がって歌ったけど、
やはり、蚊の鳴くような声で、
かえって座をしらけさせた、
このあと、考えが変わったのかな、
音痴を引け目にしているのは、
歌はお手本のように、
ちゃんと歌わなきゃ、
と思い込んでいるからだ、
自分が歌いたいように、
自分流に歌えばいいじゃないか、
そうして、
「勝手にしやがれ」を自分流に、
精一杯の声で勝手に歌った、
みんな最初、唖然とした顔になった、
途中で凄いという表情になり、
歌い終えたら本物の拍手が起こった、
これだと思った、
引け目に思っていたから、
負の幻想は増殖していった、
さらけ出して開き直れば、
これは武器だと解った瞬間だった、
ひと頃、僕の歌は、
あちこちのカラオケで、
バイオレンス演歌とはやされた、
後年、
テレビのバラエティー番組に露出を始めたとき、
それは僕の特性の1つになった、
もう1度言う、
劣等感は負の幻想で、
それを払拭してしまえば、
ほかの人にはない特性に変貌する。

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