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志茂田景樹-カゲキ隊長のブログ No.215 2012年5月14日 掲載分
 

どんな時でも人生を悲観しない考え方、
だなんて見出しのある本を書いていたんだ30年昔

昔書いた本を書棚から抜き取って、
パラパラめくり、
照れることがある、
漂泊の青春期、
というサブタイトルのついた、
「落ちこぼれた俺の這い上がり方」
という長編のエッセイ本を、
パラパラめくったときは、
高度成長期の余韻が、
残っていた時代の産物だなあ、
と大いに照れながら懐かしかった、
ジャパニーズドリームが、
まだ生きていた、
だから、
こんな恥ずかしいタイトルでも、
売れたんだろう、
どんな時でも人生を悲観しない考え方、
という見出しのついた章の1つを読んでみた、
僕は小説の新人賞を、
7年かけて取っている、
その間、
5回も候補作に挙げられながら、
受賞を逸したのに、
腐らずあきらめず、
ようやく受賞した、
作家を目指し、
新人賞に応募を始めてのは、
29歳のときだった、
すでに結婚していたが、
僕は新人賞への応募を、
青春最後のチャレンジ、
と位置づけていた、
貧しく暗く必死だった、
仕事はほかにいくらもあった時代だった、
青春最後のチャレンジだから、
折れなかった、
受賞したとき、
2児の父親になっていた、
でも、
意識のうえでは独り身であり、
ずっと青春最後のチャレンジで通してきた、
以上が内容だが、
悲観の2字が見出しに入るほど、
凄いところをくぐったわけではないし、
その程度で自画自賛しているようでもあり、
読み返して恥ずかしさが募った、
30年近くも昔に書いたこと、
それでもまた性懲りもなく、
青春をしてみようか、
と背中を押された、
還暦60歳を迎えたとき、
僕は新0歳になった、
今やっと新12歳、
少し速いが、
青春前期のチャレンジを、
始めてみたい。

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