志茂田景樹-カゲキ隊長のブログ No.22 2008年1月15掲載分
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はな子は元気で運動場で遊んでいました。はな子と初めて会ったのは、小学4年のとき、場所は上野動物園でした。その年にタイから上野動物園にやってきたはな子は、またたくまに子どもたちのアイドルになり、日本のスーパースターになりました。まだ2歳で、シカほどの大きさだったんですが、一生懸命、芸をしてくれましたよ。
ほんとうは杖ほどの長さに切ったビニールホースです。はな子、お気に入りの小道具です。はな子が井の頭自然文化園にもらわれてきたとき、すぐに会いにいきました。はな子はびっくりするほど、大きくなっていました。それでも、人間で言えば、小学生です。こっちは中学3年になっていましたが…はな子にはちょいちょい会いにいきました。落ち込んでいるときが多かったですね。はな子は僕にいつも元気をくれました。でも、はな子はだんだん荒れてきましたね。ものを投げつけるこころない客もいましたからね。はな子は、酒に酔って象舎に侵入した入場客を、ついで飼育係を踏みつけて死なせるという事件を起こしてしまいます。あのはな子が、と悲しかったですね。
その二つの事件にショックを受けた僕は、はな子に会いにいかなくなりました。でも、結婚して子どもがうまれて何年かたったころ、子どもを連れて会いにいきました。はな子は元気がなく、とても悲しそうな目をしていました。二つの事件を起こしたトラウマから逃れられなかったんでしょうね。それから30年近くたったころ、ふとはな子が懐かしくなり、会いにいきました。はな子は大勢の子どもたちの声援を浴びて、とてもうれしそうでした。はな子の表情のどこにも、あのトラウマの陰りさえ残っていませんでした。年はとっても、僕に元気をくれたあのはな子でした。このときから、またはな子通いがはじまりました。と言っても、1年に1回ぐらいですが。はな子、またくるよ!
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