けんとは、 おばあちゃんに連れられて、 動物園へ行きました、 広いキリン舎に、 キリンはいませんでした、 「ごめんね」 おばあちゃんは、 けんとの頭をなでました、 おばあちゃんの家は、 お医者さんです、 けんとの家の近くにあります、 けんとの家は、 薬屋さんです、 ある日、 けんとはお母さんと歩いていて、 おばあちゃんを見つけました、 募金箱を下げて、 よそのおばあちゃんたちと一緒に、 「ご協力をお願いします」 と、頭を下げていました、 「何をしているの?」 「おばあちゃんたちは、 動物園にキリンを贈るために、 募金を始めたのよ」 けんとはお母さんから10円玉を貰うと、 おばあちゃんに駆け寄り、 その募金箱に入れました、 「ありがとうね」 おばあちゃんは、 ニコニコ顔でお礼を言いました、 それから、 けんとはおばあちゃんを見かけるたびに、 募金をしました、 そのおばあちゃんを、 街で見かけなくなりました、 よそのおばあちゃんが、 募金活動をしている姿も、 見なくなりました、 疲れちゃったのかな、 けんとは心配になりました、 新しい年になって、 おばあちゃんがやってきました、 「けんとちゃん、今年の秋には、 動物園にキリンの子どもがくるわよ、 オス、メスのつがいでね」 おばあちゃんは、 うれしそうに言いました。 この秋、 釧路市動物園に、 つがいのキリンの子どもが、 やってくることになりました、 孫がいる世代の主婦が中心になって結成された、 20人の市民団体が、 1年近くにわたって繰り広げた、 募金活動で、 目標の5000万円をはるかに超える、 募金を集めた成果でした その市民団体チャイルズエンジェルの活動をもとに、 「キリンがくる日」という絵本は生まれました、 北の街にキリンがくるのも、 もうすぐです。 「キリンがくる日」は、 8月6日発売です、 現在、アマゾン、全国書店で、 予約を受けつけています。 amzn.to/18IcpfR
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