まだ有人着陸ではない、 そのほうでは大先輩のアメリカは、 当然、巍だろうね、 有人衛星気打ち上げの先達国ロシアは、 ソユーズという使い回しのいい宇宙船を持つ、 長江の下流域を支配する呉に比肩させとこうか、 後発の中国は、 経済超大国に昇りつつあることを背景にして、 宇宙超大国を目指す、 孔明に当たるものはいなそうだが、 蜀に見立てておこう、 有人宇宙船による月面着陸や、 独自の宇宙船建設が具体的に見えてくれば、 米ロも焦って宇宙計画をどんどん見直すだろう、 月にはヘリウム3など、 希少貴重な資源も豊かに埋まっていそうじゃないか、 宇宙技術で中国に抜かれて、 日本も焦るのだろうね、 ネコのおれが懸念するのは、 アキラの亡父の書斎でね、 戦前のアフリカ地図で、 多様な色で分けて塗りつぶしてあるタイプを、 見つけたからなのだよ、 今の若い人たちには、 ピンとこないだろうね、 ヨーロッパ列強がアフリカへどんどん押しかけて、 ここからここまではおらが領土、 とアフリカを分割していった、 赤は英領、黄色は仏領、 青はポルトガル領、 といった具合にね、 おれは月見が大好きでな、 今年の中秋の名月は、 見えなくなるまで見ていたよ、 あの美しい月面が、 赤だ青だ黄色だ緑だなんて色分けされたら、 やだよなあ、 領土という概念がなくなる理想の星に、 地球がなるのは、 人間が滅んでからかのう。
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