酔った席で父親と政治的な議論から口論になり相容れないことが明白になり、口論しなければよかったと落ち込んでいる人のための詩

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志茂田景樹-カゲキ隊長のブログ No.303 2014年2月24日 掲載分
 

酔った席で父親と政治的な議論から口論になり
相容れないことが明白になり、
口論しなければよかったと落ち込んでいる人のための詩


どんな状況で始まったんだい?
本家のいとこの結婚式が終わり、
新郎新婦は成田で1泊してから、
海外へハネームーンに旅立つので、
式場から送り出したのか、
その後、
お父さんときみは、
本家に泊まることになっていたので、
本家に行って祝い酒の飲み直しをやったのか、
それで父子喧嘩はないだろうよ、
で、きっかけが政治で、
きみが中国と対峙するには、
100万の陸海空軍が必要だから、
軍備増強用の消費税を取ったらいい、
と言ったのに対し、
地元で漁業をやっているお父さんは、
軍事大国を目指すよりも、
漁業、農業を振興させて、
自然を汚さず、
きれいな陸、
きれいな海にして、
安全な食を確保していくことが、
子孫繁栄の道だ、
と真っ向から反駁したか、
きみのお父さんの祖父、
つまり、きみの曽祖父は、
21歳で特攻出撃して海に散り、、
お父さんの叔父さんは、
サイパンで戦死しているんだよね、
お父さんは戦争がどんなに悲惨なことか、
知っているのだろう、
そのお父さんを腰抜け、
って詰ったんだね、
そうだろうか、
きみは曽祖父の遺族や、
お父さんの叔父さんの遺族に、
いろいろと戦争のことや、
肉親を戦争で失った悲しみを、
訊いたことがあるだろうか、
ない?
それは訊いたほうがいい、
お父さんは船を3隻持っているんだよね、
きみにも船に乗って魚を捕って貰いたかったが、
きみは体が頑健じゃない、
漁師は無理だろう、
とお父さんは、
きみを教職の道へ進ませてくれた、
仮に100万の軍隊ということになれば、
徴兵制を布かなければ間にあわない、
きみは徴兵検査で跳ねられるかもしれない、
頑健でないだけなら鍛えればいい、
ということで兵隊に取られるかもしれない、
そして、
アフリカの内戦状態の国へ、
国連治安維持軍の1兵卒として、
派遣されるかもしれない、
戦死する虞れはないとは言えないだろう、
勇ましい美辞麗句や、
ハッタリ的な大言壮語は通用しない世界だ、
きみに命を捨てる覚悟があるだろうか、
命を捨てる覚悟はね、
戦争がどんなに不条理なことか、
どんなに悲惨なことかを充分理解し、
なおかつ、
生き残る人たちが平和で豊かな社会を作る、
ことを強く信じ、
そのために自分は犠牲になる、
という確固たる信念がないとできないよ、
きみのお父さんは、
板子一枚下は地獄の海に出て、
きみを始め家族を養ってきた、
お母さんはきみが後悔のない人生を送れるよう、
強く願いながらきみを育ててきた、
そういうお父さんお母さんに向かって、
100万の軍隊で日本の敵を粉砕する、
と言っても説得力はゼロだろうね、
江田島の記念館へ言って、
特攻で命を捧げた若い人たちの手紙を読んでご覧よ、
父母を思う真心、
国の安泰を願う赤心に心を洗われる、
生き残る者たちへ、
後事を託す責任感にもジーンとくるだろう、
こういう人たちが、
親に喧嘩を売るわけがない、
いまのきみはもっともっと勉強をすべきだ、
ほんとうに国を守るには武力も必要だが、
近隣の国から尊敬される国になるために、
命を張って国と社会に尽くすことだと思う、
さあ、お父さんに一言謝ろうか、
お父さんは笑って許してくれるだろう。

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