志茂田景樹-カゲキ隊長のブログ No.365 2015年5月25日 掲載分
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引きこもりって楽しいの、
と訊かれるから引きこもっている
わけじゃないんだよ。
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外へ出て話しかけられたい。
自分じゃ話しかけられないから、
そういう願望ってある。
でも、何て答えようか、
って考えると、
面倒くさいなあ、になる。
この近くにコンビニありますか、
って訊かれれば、
すぐ答えると思う。
こんな人と恋をしたいなあ、
というような、
そんな人に、
つきあつて下さい、
なんて話しかけられたら、
何にも答えられなくって、
ブルブル体を震わしちゃう、
嬉しくて歓喜して舞い上がってね。
その人は驚いて離れていく。
ああ、だから、話しかけられると、
面倒・鬱陶しい・怖い。
不思議だ。
親は部屋にこもってると安心するの。
もう普通に学校に行ってくれ、
ってのがホンネなのにね。
部屋にいると安心できる、
と僕が思っているとでも、
思い込んでいるのかなあ。
部屋の半分は闇だもの。
ドアのあるこっち半分は明るい。
そのこっち半分が、
ときにトワイライト・ゾーンになる。
すると、向こうの闇の中へ入ってみたい、
という願望が起きる。
おいでおいでって言ってるの。
でも、行けない。
行ったら戻ってこられなくなりそうで、
勇気なくってただ怖い。
勇気出して行ってみて闇を突き抜けたら、
引きこもる前に僕がいた世界だった、
なんて恐ろしすぎるよ。
こういう状況でもね、
こうして部屋にいて安心されても、
って親に反発感じて、
そっと外出したことがある。
公園の方から、
野球やってる子どもたちの声が届いた。
小学校のときリトルリーグにいてね、
引っ張る強打者だった。
何か懐かしくて、
みんな留守していたから抜けだして見にいった。
ただの練習をやってただけだけど、
木の陰から見ていたの。
球が転がってきて、
それを追って外野手が追ってきて、
あっヤバイと思って逃げようとしたら、
捕ってよ、って言われて、
反射的に体が前へ出て、
捕ってやった。
少し前向きになってきたのかなあ。
いいような嫌なような。
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