オバケを飼っています3

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志茂田景樹-カゲキ隊長のブログ No.390 2015年11月13日掲載分
 

オバケを飼っています3

バケノスケはオバケだから食事はしない、
と思ったのですが、するんですよ。
できたての料理の匂いを嗅ぐ。
それがバケノスケの食事です。
好物の匂いはカレーで、
僕がルーから作るカレーを本当にいい匂いと喜んでくれる。
「お前、お世辞じゃないの?」
「キミね、オバケにお世辞はないんよ。
それは人間の悪しき慣習でしょう」
匂いだから嗅いでも排泄はないだろう、
と僕は素人考えで推測したのですが、
それがちゃんとあったんですよ。
バケノスケは外食が好きで、行こう行こうと僕を促します。
「パソコンと必死に向きあってるだろ。締め切りが過ぎてるんだよ。
今夜中に送んなきゃならない。夕飯はカップ麺ですますつもりなんだ」
「ソレガシ、カップ麺の匂いは嫌いでね。
あれっ、添加物のてんこ盛りだろ。
体にも悪いよ」
「お前、贅沢だな。じゃ、食べんなよ」
すると、バケノスケは空中に静止して、
つばで左右に羽を作り後ろに回すと、
先端のほうを目にも止まらぬ速さでこすりました。
「わあっ!!!」
と僕は叫んで両耳を塞ぎました。
クマゼミが1000匹も合唱したらこんな騒音になるでしょう。
バケノスケの騒音テロに屈し、僕は1時間だけと時間を区切って、
マンションから歩いて6,7分のところにある
隠れ家風のフレンチの店に連れていきました。
そして、そこでバケノスケは超想定外の事件を起こしたのです。

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