岩手県 宮古市立 田老第一小学校 体育館 編|読み聞かせ旅日記|志茂田景樹のWeb絵本-読み聞かせ劇場|しもだ-かげき|直木賞-児童書-作家
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絵本 読み聞かせ旅日記 No.278
旅先
2012年9月6日(木)
会場
岩手県 宮古市
会場
宮古市立 田老第一小学校 体育館
著者
田老第一小学校教諭
小笠原恵先生
昨年3月11日の東日本大震災で、宮古市田老は壊滅的な被害を受けました。田老地区の中心部の建物はあっという間に跡形も無くなり、本校の校門まで津波が押し寄せました。本校に通っている子どもたちの中でも、大切な家族を失ったり、心安らぐ場所であったはずの家を失ったりした児童が多く、子どもたちの心中は計り知れないものがあります。
丁度あのおそろしい日から一年半が過ぎ、志茂田先生よい子に読み聞かせ隊の四名が9月にボランティアで田老町に来てくださるとの連絡をいただきました。
そんな中、9月6日の家庭教育学級当日を迎えました。5校時の授業参観後、家庭教育学級の会場となる体育館に行ってみると、たくさんの子どもたちと保護者のみなさんが開会を心待ちにしている様子で座っていました。例年の家庭教育学級にはない参加者の多さにとても驚かされました。
そして、いよいよ志茂田先生ご夫妻、川村先生、奥寺先生が大きな拍手とともに入場されました。初めに川村先生と奥寺先生による筝曲の演奏が行われました。子どもたちは、お箏という楽器を間近で見たり、演奏を聴いたりする機会はほどんどなかったようで、とても物珍しそうに興味津々の様子で演奏に聴き入っていました。体育館の中に、お箏の澄んだ音色が響きわたり、それまでの会場の空気が大きく変わったのを肌で感じました。次に志茂田先生ご夫妻、川村先生による読み聞かせが行われました。『ぞうのこどもがみたゆめ』と『まんねんくじら』の2つのお話を読み聞かせしていただきました。子どもたちの心に直接語りかけるような志茂田先生の口調と、川村先生の臨場感あふれる効果的な音楽。子どもたちも保護者のみなさんも、あっという間にお話の世界へと引き込まれていきました。1年生から6年生までの子どもたちがそれぞれのお話から、様々なことを感じ、いろいろなことを学んだようでした。志茂田先生の読み聞かせを聞いている時の子どもたちの目はきらきらと輝いていました。その様子を目の当たりにし、「言葉の持つ力」を感じずにはいられませんでした。お話とお話の間には、子どもたちにクイズを出して会話を楽しんだり、子どもたちに近くに行って話を聞いてくださったりして、志茂田先生の気さくなお人柄に触れることができ、会場がとても和やかな雰囲気に包まれていました。保護者代表の方の感想発表では、「ぜひ志茂田先生の弟子にしていただきたい!」というお父さんの言葉に、会場全体が笑いに包まれました。1時間という短い時間でしたが子どもたち、保護者、そして我々教職員にとっても本当に心温まる素敵な時間となりました。
前日には、田老保育所でも読み聞かせをされ、また、田老散策中には「一緒に写真を撮ってもいいですか?」という声に
快く応じていただいたというお話を後日聞き、先生の温かいお人柄を感じました。
志茂田先生ご夫妻、川村先生、奥寺先生、素敵な時間を本当にどうもありがとうございました。
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