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絵本 読み聞かせ旅日記 No.367

 
埼玉県 久喜市 菖蒲文化会館 編

日付
2014年11月17日(月)
旅先
埼玉県 久喜市
会場
菖蒲文化会館
著者
志茂田景樹 隊長

 
 

●第3回久喜市PTA人権教育研修会講演 久喜市教育委員会主催
   「いじめに未来はありません」

   湘南新宿ラインに乗って北本駅で降りると、久喜市教育委員会のOさん他1名が車で出迎えてくれました。 会場のある久喜市菖蒲町はもともと同名の自治体の町で、2010年に他の2自治体とともに久喜市と合併して久喜市菖蒲町になりました。菖蒲町には菖蒲城址があります。戦国時代、この地域で勢いを得て、古河公方の足利市に仕えた金田氏が築城し、完成した日が5月5日の菖蒲の節句だったので、菖蒲城と名づけられたそうです。戦国末期には金田氏は忍城主の成田氏に随身しました。忍城址は行田市にありますが、2,3年前、その行田市に講演に行きました。その折りに市長の工藤正司さんから、「のぼうの城」という小説本を頂きました。「のぼうの城」は秀吉の小田原攻めの際、忍城に攻め寄せた石田三成率いる大軍を、小田原城に入った成田氏長に代わって、一族の成田長親が城代として3000の兵で迎え撃ちましたが、その攻防戦を描いた作品です。三成は長距離約28キロに及ぶ長大な堤を建設、利根川の水を引いて忍城を水に浮く城にしましたが、忍城はよく持ちこたえ、小田原の落城を見て開城したのでした。「のぼうの城」を読み終えた頃、改めて工藤市長に古代蓮の里に招かれ、見事に花を咲かせた古代蓮の大群落に息を呑みました。続いて展望タワーに案内され、「のぼうの城」の表紙絵を模した田んぼアートを鑑賞しました。菖蒲文化会館に着くまでの間、戦国期にこの地域でも兵どもが残したであろう夢の跡を脳裏に描いて、束の間、現実から脱出した空間にいました。


埼玉県 久喜市 菖蒲文化会館 編

   講演のほうはかなり多くやっている演題なので、読み聞かせ活動を通して知った、最近の幼児に見られるいじめの特徴にも言及しました。さらに今まで披露しなかったエピソードも混じえ、いじめを受けてトラウマを抱えた子供たちが、成長していく過程でそのトラウマをどう克服していったかを、話しました。克服したつもりでも、いじめを受けた記憶はいくつになっても、突然、フラッシュバックして鮮明に戻ります。いじめはなくさなければなりません。講演を終えてサイン会を行いました。ウイークデーの午後早くの講演だったにもかかわらず、若い人がかなり本を購入してくれました。帰りがけにホールの隅に展示されていた、地元小学校の子供たちの作品をしばし鑑賞しました。作品は行灯です。テーブルにおいてろうそくを灯せば、ムードが出そうです。こういう子供の作品に接することで刺激を得ることも、講演旅行の楽しみの1つです。 


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