日本教育会東京都支部講演会
「心に絵本の世界を広げてわかること」
受講者は小、中学校の校長先生方です。登場して一瞬不思議な気持ちになりました。
「よい子に読み聞かせ隊」を結成する前から講演活動はやっていました。
小中高校、専門学校、大学での講演が多かったと思いますが、1980年代、僕は40代でした。小中高校の校長は50代の方が殆どでした。
講演の前後に校長室で校長と短時間の懇談を行いますが、当時は自然に僕のほうが教えられる感じになります。校長は豊かな教育経験を語るので教えるという立場になります。
「こちらの小学校は、どのくらいの生徒がいるんですか?」
「あのね、志茂田先生、小学生の場合は児童という言い方をします。中高生は生徒です。ですから、ひっくるめて児童生徒という言い方をよくするんですよ」
この時期は随分教えていただきました。
でも、この日、聴き手を見渡すと僕より大分年少の人たちばかりです。
この逆転現象は2000年代に入る前から起きましたが、こちらは意識していないのに、校長と懇談するといつの間にか向こうは教えを請う態度になっています。
小中学校の校長先生方だけを対象にした講演会の冒頭で一瞬不思議な心地になったのは、改めてその変化を認識させられたためでした。
それについて冒頭、落語の枕のように話しましたら、爆笑が起こりました。 |